最近何かと、「雇用の流動化」が騒がれているような気がする。
ある論者は、雇用の流動化があたかも日本経済再生の起爆剤のような論じ方をしている。
まぁ、たしかに、「雇用は流動化した方がいい」と思われせる部分もあるし、僕も基本的には賛成だ。
しかし。。。
問題は、日本の一般的な経営者の頭の中身だな。
一般的な日本の経営者は、雇用の流動化=解雇が簡単≒賃下げが可能、と考えるだろうし、労働者サイドも過去の「能力給≒実質賃下げ」の経験からすると、雇用の流動化≒賃下げ、と受け取るだろう。
これではお話が前に進まない。
「雇用の流動化」の前提には「有能な被雇用者には、たっぷり給料をあげる」というものが必要だと個人的に思うが、それを日本の一般的な経営者が受け入れられるだろうか?
年収三千万円のサラリーマンがざらに出現するような事態が、「雇用の流動化」が実現した後に出現するだろうか?
多分「否」だろう。
そういう状況で日本の優秀な労働者たちは、いったいどこに行くだろうか?
答えは、ここに明記する必要はないだろう。
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